秩父蒸留所は2008年2月に稼働した、小規模で手造りのディストラリーです。
2004年閉鎖された羽生蒸溜所創始者の孫にあたる肥土伊知郎氏が創業しました。
羽生蒸留所の原酒は福島県の笹の川酒造が預かり貯蔵されているとの事です。

秩父蒸留所の特徴は発酵槽がミズナラを使用している事です。
通常金属素材を使用し安定を図りますが、敢て木材であるミズナラを使用し
乳酸菌の働きでウオッシュを豊かな風味にし海外ウイスキーとは違う
日本ウイスキーの個性を演出しています。

又、ポットスチルはスコットランド・フォーサイス社製のポットスチルを使用しています。
2019年2月には新たなポットスチルを加え、肥土伊知郎氏の念願だったウオッシュに直接蒸気をあてる
直接蒸留のニューメイクが出来るとの事です。

こだわりのポットスチルで蒸留されたニューメイクはバーボン、ミズナラ、シェリー、ワイン等
様々な樽で熟成されます。
羽生蒸留所の原酒とヴァテットさせたダブルディストラリーや玉子型のワイン樽で熟成させたワインウッドリザーブ、
少量ですが自社でフロアモルティングしたウイスキーなど肥土伊知郎ワールドが展開されています。

又、蒸留所のある秩父は夏は高温多湿、朝晩が氷点下にいたる寒さの寒暖のある地域なので
他の蒸留所と違う熟成、個性が生まれます。

世界に注目されるイチローズモルトから目が離せません。